メンバー:サソリ・デイダラ・角都・飛段
トークテーマ:サソデイと角飛でそれぞれ良いところ、それは直した方が良いんでないの?なところ、相方の萌えポイントのぶっちゃけトーク!

※すみません、対談になっていません



ある晴れた昼下がり
暁のアジトの談話室にてサソリとデイダラが寛いでいると、そこにペインへの報告を終えた角都と飛段がやってきた
飛段は「あーしんどかった」等とごちりながらデイダラの隣にドカっと腰掛ける、デイダラは少し驚きながらも特に戸惑うことなくそれを受け入れた
ただサソリが不審そうにしているとサソリの隣には角都が座った、サソリはデイダラの正面に座っていたので自然と二対二で向かい合うような形になる

「なあなあデイダラちゃん」
「んー?」

デイダラは粘土細工を作る手を止め飛段を見上げる

「なんかよぉリーダーからこんなの渡されたんだけど」

そう言って飛段が差し出してきた紙を見ると『相方に関するアンケート』と書かれていた

「うん?なんだ?」
「職場環境をよくする為のアンケートだって、ほら前は訴状箱ってのが置いてあったじゃねえか」

暁には数ヶ月前まで待遇に対する不満や任務時に発生する問題など意見を書いて投函する箱が置かれていた
そうすることで組織内にいる人間なら誰でも長であるペインに訴えることが出来るようにしたのだ

「あーでも我儘なクレームとか悪戯が多くて廃止されたんだったよな」
「それそれ」
「たしか『給料上げてくれ』とか『小南様ラブ』とか書かれたのが多くてキレて箱ごと燃やしちまったって……」

中にはマトモな意見もあったのにそれごと燃やしたんだよなー……と、デイダラが記憶を遡っていると

「だから今回からは記名式アンケートにしたんだってよ、これなら変なこと書かねえだろ」
「なるほどなあ……ん?今回からってことは次回もあんのか?」
「これで上手くいったら……と言っていた」

角都が不機嫌そうに答える、恐らく紙とインクと時間の無駄遣いだとでも思っているのだろう

「とりあえず俺が書記をしてやるから、お前ら簡潔に答えてやってくれ」
「あ?個別に書いて渡すんじゃねえのか?」

サソリが訊ねると

「それだと書かない奴が出てくるから何人かずつで話し合えと」
「まあトビとかなあ……ってアイツ一緒に話し合う相手いんのかな?うん、暁入ったばっかで知り合いもそんないねえし……」
「ゼツは黒と白で答えるだろうしな」
「だよな?ちょっと待っててアイツも呼んで……」

と、デイダラが立ち上がろうとした所でサソリが止める

「待て『相方に関するアンケート』だろ?アイツは除外されんじゃねえか?」
「あ……それもそうだな」
「そうだぜえ?ていうかリーダーが匿名じゃなくてもアイツは真面目に答えないだろうからやんなくていいって」
「酷っ!たしかにそうだけどな」
「だからこんな内容になったのか……」

サソリが紙に書かれた字を目で追いながら溜息まじりに呟いた
今回アンケート項目は三つ、それぞれの相方の『良いところ』『直した方がよいところ』『萌えポイント』である
「萌えポイントってなんだよ萌えポイントって……」とサソリが頭を抱えている内に話し合いがスタートした
ちなみに萌えポイントの意味は全員理解している、何故だろう

「ではまず『直した方がよいところ』を言ってみろ」
「え?なんでそれから?」
「最初に悪いこと言っといたほうが後に楽しみが出来ていいだろう」
「……成程な」


飛段の場合
「そうだな、キレやすいとこと金の亡者なとこは別にいいけどよ……ジャシン教への理解を深めた方が」
「オイラはむしろキレやすいとこと金の亡者なとこをどうにかしてほしいぞ」
「うっせえなデイダラちゃんには訊いてねえだろ」
「まあオイラの相方は旦那であって角都じゃねえだからな」
「その言い方なんか気に障るな」
「だが、もう少し金に融通利くといいな……傀儡のメンテナンス代が経費で落ちないってどういうことだよ」
「オイラの粘土代も」
「五月蠅いお前らのそれはもう趣味だろ、必要最低限の材料費は渡している筈だ」
「ケチくせえな」
「だな、うん」
「あと直した方がいいとこは……特にねえな」
「本当か?」
「そうだぜ角都……オレはお前と一緒になる為に暁に入ったんだし、お前が生きててくれたら何も不満はねえよ」
「……」
「え?ひょっとして感動してんのか?コイツ」
「ジジイになるとちょっとしたことでも感動して泣いちまうもんだ……うちのババアの弟もそうだった」
「そうやって何かと思いで語るのも年取った証拠だぜ?」


デイダラの場合
「では、次デイダラ答えてみろ」
「あ、もう感動終わったのか?角都」
「五月蠅い……さっさと答えろ、コイツに直してほしいとこなんていくらでも出てくるだろ」
「おい……」
「うーん、そうだな……大概のことはもう慣れちまってるけど、しいて言うならあれだ」
「なんだ?」
「傀儡に対する病的なまでの執着、あれもう芸術の範疇こえてるから」
「あ?そんなのお互い様だろうが……」
「そりゃオイラだって自分の芸術作品には相当拘り持ってるけどよ……アンタ程じゃねえ」
「オレから言わせてもらうと二人ともそんな愛着あるもんを爆破させたり戦わせたりしてんのが不思議」
「爆発させてこその芸術だろ」
「戦わせてこその作品だ」
「……お前らがそれでいいなら別に何も言わねえけどよ……」
「具体的にどんなとこがイヤなんだ?デイダラは」
「そうだな、任務とメンテナンス以外の時はあんま扱わないで欲しいっていうか、あんま傀儡のことばっか考えないで欲しい」
「あ?なんでそんなことお前に指図されなきゃなんねえんだよ」
「だって旦那たまにオイラが話しかけても上の空な時あんじゃねえか!あれ傀儡のこと考えてんだろ?」
「なあデイダラちゃんオレ思ったんだけどそれって……」
「嫉妬か?」
「はぁ!?んなわけねえし!!」
「いや嫉妬以外のなにものでもねえだろ」
「そうか成程、そりゃ悪かったな」
「旦那まで!!」
「そんなに言うならお前を新しい趣味にしてやろうか?」
「ハァ!?なんだよそれ」


サソリの場合
「お前は……ないだろ」
「あ?あるぜ」
「嘘だーいつも我が道をいってるお前に不満なんてあるもんかよ」
「おい、それは旦那に失礼だぞ?」
「デイダラもこんな奴だしな……まあいい、言ってみろ」
「さっきもそうだが、トビが来てから何かとアイツの世話をやくよな」
「え?だってよトビは飛段の次に出来た後輩だし、飛段には角都がいるけどトビには世話してくれる奴いねえだろ」
「別に俺は飛段の世話をしてるわけじゃ……」
「ゼツはリーダーから色々頼まれてアジトを空けること多いもんな」
「アイツがヘマして迷惑かけられんのもイヤだし」
「だからって少し構い過ぎなんじゃねえか?」
「そんなことねえよ、アイツああ見えて結構ちゃっかりしてるし……まあ悪ふざけが多いから叱る時はあるな、うん」
「お前がする事ねえだろ、新人教育なら角都に任せておけばいいじゃねえか」
「んなことしてらオレが困るじゃねえか!!角都をとるんじゃねえよ!!」
「お前はもっと自立しろ!!」


角都の場合
「じゃあ最後は角都な」
「あ?まだ俺の話は終わってねえぞ」
「そんな不満聞き入れらんねえよ」
「んだと?」
「はいはいお二人さん痴話喧嘩なら後にしてくれよ」
「痴話ッ!?」
「何を赤くなってるんだデイダラ」
「……フン」
「あ、サソリ機嫌治った」
「飛段の直してほしいとこか……もうだいたい諦めがついてしまってるんだがな」
「諦めってなんだよ」
「しいて上げるなら格好が見てて寒い、冬場は特に」
「……それを言うなら角都は夏場暑っ苦しいぜぇ?頭巾にマスクなんてよお」
「俺は暑いとか寒いって感覚わかんねえけどマスクしてたら急にキスしたくなった時とか困んねえか?」
「だ、旦那がキスとかッ……」
「また更に赤くなったなデイダラ」
「角都はそういう時ねえんじゃねえの、もう」
「あ?俺もそこまで枯れてないぞ」
「じゃあ急にキスしたくなる時があっても我慢してるってことかぁ?馬鹿だな角都」
「いや、単にお前に魅力がねえだけじゃねえか?お前といてもそんな気分になんねえってことだろ」
「そんなことはないぞ!!」
「角都……」
「まあオイラも飛段の服装はどうかと思うなー、うん」
「良い雰囲気ぶち壊したなデイダラ、ありがとう」
「オレから言わせりゃデイダラちゃんは鉄壁すぎんだけどよ、もっと薄着すればいいのに」
「まあ……オイラが暁の外套を脱ぐのは死ぬ時か旦那の前だけって決めてるから」
「え?じゃあ着替える時とか泳ぐ時は脱がねえのかよ?」
「そういうんじゃなくて自ら望んで脱ぐのはその時だけって意味だよ」
「……死ぬ時とサソリの前にいる時が?」
「そうだぜ?」
「……直して欲しいとこ一つ増えた……アイツのああいうとこが本気ウザい……」
「お前はそういうとこ本当に贅沢だな……」


「次の質問いくぞ、相方の『良いところ』について答えてくれ」
「つうか角都お前ちゃんと書記してんのか?オイラと旦那のとこ『自分以外に構わないでほしい』しか書いてねえじゃねえか」
「要約するとこうだろ?」
「どこがだよ」
「否定はしねえのな……じゃあオレから答えるぜ」


飛段の場合
「角都の良いとこはやっぱり何だかんだで面倒見のいいとこだな、冷たい事いってても最後は絶対助けてくれる」
「お前あんま相方に負担かけんなよ」
「角都は負担に思ってねえんじゃねえの?」
「おい……まあ本当にイヤならとっくにコンビを解消しているがな」
「……なんか角都はほんと甘いよな、んで意外と素直だよな、旦那も少しは見習ってほしい」
「まったぁデイダラちゃん、そんなサソリが好きなくせにー」
「はっはっはーそんな爆破されてえかぁ?」
「うわデイダラちゃん目が怖い」


デイダラの場合
「別に旦那の良いとこなんてすぐには思いつかねえよ」
「ああ?」
「けど旦那のどんな姿を見ても尊敬してる気持ちが失せないのは……旦那の力だと思う」
「……」
「恋は盲目ってやつか?」
「それは違うな、旦那を最低だと思う時もあるしイヤなとこはちゃんとイヤだけど……でもなあ」
「でも?」
「心から嫌いにはなれないし……そのままの旦那でいいって思うのが、旦那の良いとこかな……うん」
「なんかサソリのこと話す時のデイダラちゃんが幸せそうだから、サソリがすげえ良い奴みたいに誤解されんだろうな」
「誤解じゃねえよ、俺はイイ傀儡兼イイ旦那だ」
「いっそ清々しいまでに自信過剰だな」


サソリの場合
「デイダラのいいとこか……見た目?」
「ひでえな!そりゃ芸術家にとって見た目は大事だけどな……」
「そうか?お前いつも見た目褒めると嬉しそうじゃねえか」
「そりゃ旦那から褒められれば嬉しいさ、けどオイラはアンタの傀儡じゃねえんだから見た目だけじゃなく中身も評価してくれよ」
「……中身か、そうだな真っ直ぐで努力家なとこは素直に良いと思う、その分意地っ張りでプライド高いのが難点だけどな」
「後半は余計だよ!まあアンタにしては上出来っていうか、旦那からそんなに言ってもらえるとは思わなかったから……嬉しいけどな」
「なあサソリィ、デイダラちゃんはああ言ってるけど本当はまだ他にいっぱいあんだろ?」
「ふん、あとは……秘密だ」
「えー?」
「フン、最後の項目は『萌えポイント』だからな……その時じっくり聞かせてもらおう」


角都の場合
「今までもこれからも俺の相方が出来るのはコイツだけだ」
「……」
「不死身だからという理由ではない、以上だ」
「いや、その理由を言えよ、そういうアンケートだろ」
「いいよデイダラちゃん、もうこの言葉だけで充分だ……これ以上聞いたら嬉しすぎて死んじまう」
「それをお前が言うかよ」


「で、最後は『萌えポイント』なわけだが……」
「リーダーの奴どんなつもりでこの項目作ったんだろうな」
「とりあえず答えようぜー!サソリの回答も気になるし」
「……うっせえお前からいけ」


飛段の場合
「角都の萌えポイントだろ?えっとまずジジイなとこ」
「え?そこ萌えんのか?」
「ジジイなくせに可愛いとこが萌えんだよ!ギャップ萌えってとこだなぁ」
「へえ……よくわかんねえや、旦那はかっこいいし」
「いや角都もかっこいいんだぜ?闘ってる時なんて最高に」
「……ここは惚気るコーナーなのか?」
「札束数えてる時の指使いもいいな、あと真剣な表情なのになんか楽しそうなんだよ」
「あ、それは解る、旦那の指結構好きだオイラ」
「お前エロいな」
「何故指が好きだと言っただけでエロい認定されるのか教えて頂きたいッスねぇ是非」
「デイダラ、とりあえず爆発の印を解け」
「それは旦那の解答いかんで決まる」


デイダラの場合
「そんなデイダラはサソリのどこに萌えているんだ?」
「え?全部だけど」
「は?」
「旦那なら見た目も声も萌えるな、まあこれはヒルコん時からだけど」
「……」
「あと服の袖と襟と裾がいい」
「それは暁全員一緒じゃねえか」
「旦那が着ると余計萌えなんだよ、すげえ似合ってて羨ましい」
「お前だって似合ってるぞ」
「うんん!!?」


サソリの場合
「コイツのこういう反応がクるんだよな……」
「旦那が急にそんな事言うからだろ!?ていうかクるってなんだよ!?」
「具体的に言うと此処が食堂でなければ押し倒してるってことだ」
「どういうことだ」
「あのな旦那、前も言ったけどアンタは普段そっけなくてツンツンしてる癖に時々不意打ちで褒めたりするから」
「そうか、普段冷たくしといてたまに褒めるとこういう反応すんだな」
「いやいやいや、ひょっとしてオイラ余計な事言った?」
「褒めるだけじゃなくてたまには「好きだぜ」とか言ってやれよ、そしたらもっと凄い反応するからよ」
「お前もなにを言っている!?」
「……」
「ほら旦那も困ってるじゃねえか!!」
「そうだな……サソリには難易度高いだろうな」


角都の場合
「俺は今までお前らが言った意見に全面同意なんだが」
「ひょっとして面倒くさくなったのか角都ゥ」
「ていうかオイラは疲れた……ただ話してるだけでこんだけ労力使うとは……」
「お前らの意見に同意の上、飛段は髪型変えると雰囲気変わって萌えると付け加える」
「……角都のデレキターーーー!!?」
「ここまで来てもうだいぶ開きなおってんな」
「コイツ割と最初からデレデレだった気もするけどな、うん」
「ていうか髪型変わって萌えるのはお前だし!いつも頭巾かぶってるけど外した時にサラっと揺れるのが堪んねえし!」
「それを言うならデイダラが最強だろ、前髪かき上げるとことかかなり色っぽい」
「旦那!?」
「それ以外はただ邪魔くさくて煩わしい前髪だけどな」
「って上げといて落とすのかよ!?」
「何を言う、一緒に旅してれば解る……飛段は萌えの塊だぞ?まあお前に飛段は貸せないが」
「いらねえよ……つうか大丈夫か?」
「ていうか旦那にはオイラがいるんだからな!!飛段が入り込む隙間なんてねえよ!!」
「お前も大丈夫か?落ち着け」
「頼まれても入り込まねえから、つうか入り込める気がしねえから」


この後、角都とデイダラの無自覚なデレ合戦が暫く続いた



オマケ

「はい、ペイン……アンケートが返ってきたわよ」
「ありがとう……ああ、予想通りの結果だな」
「あと私も一応書いてみたわ」
「……書いてくれたのは有り難いがヤル気の感じられない解答だな」
「イタチみたいに『良いところ』でビッシリ埋まってたり、鬼鮫みたいに『直してほしいところ』に「病気」って書くよりマシだわ」
「……真面目かつ天然なのがあのコンビの『萌えポイント』だよな」
「そうね……」

他メンバーは相方同士で対談したみたいです




リクエスト有難うございました〜
セリフだけでこんなに書いたの初めてかも……見難くてすみません
久しぶりに角都と飛段が書けて楽しかったです
ありがとうございました