エルミタージュに咲く竜胆 おそらく宗教松?です。Twitterの「#私の小説に絵をつけてくれる人はふぁぼで絵に小説をつけて欲しい人はRT」というタグにRTしてくれた黄夜紫音さんに贈る話しです。 【チョロ松の場合】 昔々から今の今まで、あるところにサイハテの泉と呼ばれる天界と魔界、そして地上とを結ぶ唯一の境界がありました。 古より天界の者と魔界の者が交互で管理していたそこですが今は天界の王の三男がそこの守り神をしています。 「チョロ松ーー!おーい俺のチョロ松ーー!!」 「あー……鬱陶しいのがまた来た」 泉の底でせっせとゼリーを作っていた三男は己の真名を呼ぶ声に顔を上げます。 聖性の強い彼にとって最近(といっても数十年前)漸く触れあえるようになった長男です。 次期天界の王と言え魔族の血の濃い彼が聖水でできた泉の中まで入って来れるわけがありませんので、鬱陶しいなら泉の底に隠れていれば良いのです。 とは言え三男は今まで一度も長男を五分と待たせたことはありません、ゼリーは型に入れ終え後は冷えるのを待つだけの段階ですし、他の仕事もし終えました。 (まったくしょうがないな) あまり待たせたことはないので解らないのですが、長男が帰ってしまったり他の者(幼馴染の女の子など)にちょっかいをかけに行ってしまったらと思うと面白くありません。 素早く鏡をチェックし身嗜みを整えた三男はゆっくりと鼓動を落ち着かせながら浮上していきます。 (どうしてこんな好きなんだろう) 三男はキラキラと輝く水面の向こうに揺らめく赤い影を見付けて胸が苦しくなりました。 幼い頃は一緒にいたけれど泉の守り神になってから殆ど会ったことのなかった長男です。 それ以前も魔性の強い彼には触れることすらできなかった筈なのに、どうして同じ顔の兄弟の中で一番悪魔的な彼に惹かれてしまったのか、その答えは一生出てこないかもしれません。 ただ…… 「久しぶりおそ松兄さん、仕事は終わったの?」 「久しぶりに会って一言目がそれかよ……あんなんカラ松に任せときゃいいんだって」 「押し付けてきたのかよ?追放されても知らねえぞ?」 泉から現れた自分に飛びつくように抱きついて、楽しげに悪態を吐き続ける長男に苦笑を零しながら擦り寄ります。 (お前にしてみりゃ追放なんて上等だよな) そうなったら思い切って自分も連れて行ってほしいと強請ってみようかな?なんて考えて、我慢していた時間を埋めるようにギュッと抱きつくチョロ松なのでした。 【トド松の場合】 「今までお世話になりましたー」 ピンクのスーツケースを引っ提げて、ぺこりと一礼する悪魔……もといハーフ悪魔のトド松は、もの凄くバツの悪い顔(可笑しなサングラスの為わかりにくけれど)をしている魔界の王に見えないよう『あっかんべー』と舌を出します。 元々天界で兄達と仲良く過ごしていた末弟を誘拐し数百年間、魔界の王子として育てたのはこの魔界の王でした(種族的には合コンの神らしいです) 末弟も彼からは普通に孫として可愛がられてきたので恨みはありませんが兄達と引き離され記憶まで封じられていたことには憤りを感じます。 そんなわけでトド松は下界で神父に転生していたカラ松が天寿を全うすると同時に魔界へ戻り三下り半を叩き付けました。 「トド松くんまだー?天馬車用意出来たよー」 「あ!ごめん今いくーー」 窓の外から友達の呼ぶ声が聞こえてスタタタタと駈けて行く末弟を魔界の王は大きく溜息を吐いて見送ります。 やけにアッサリと思うかもしれませんが腐っても合コンの神、孫の恋路を邪魔することはしません(娘の時に邪魔をして縁を切られたので懲りたのかもしれません) 「ごめんごめん、王様に挨拶しててさぁ」 「それはいいけど荷物それだけ?一番大きい馬車持ってきたのに」 城の外で待っていた友達たちに言うと馬車の持ち主のあつしくんが首を傾げながら聞いてきます。 「住んでた家は知らないうちに動物霊たちに乗っ取られててさぁ、服とか家具はその子たちにあげちゃった……この荷物は家族へのお土産と携帯端末」 「へぇ太っ腹なのね、さすが愛がある男」 レモンサワーいつも奢ってくれたもんね!と別の友達が言うと末弟は顔を歪めました。 「ねえ、その呼び方恥ずかしいからやめてって言ったよね」 「だって、今のあんたの魔力は愛属性でしょ?」 「それも恥ずかしいから言わないで……君が言わなきゃ誰にもバレないんだから」 「なんで?愛に目覚めて魔力の質が変わるなんて素敵じゃない?」 「だから、それが……まぁいいや、兄さん達にバレなきゃ」 バレていると思います。 ちなみにこのニックネームのセンスがいまいちな友達は末弟の魔力が無属性だった頃は『なにもなし男』と呼んでいました。 「それにしても天界に行くってことはトド丸くんとこれまでみたいに遊べなくなっちゃうのか……悲しすぃね」 「そんなこと言うなよ、トド松くんはこれから生まれ故郷で好きな人と一緒に住めるんだから祝福してあげなきゃ……」 「そうだよ、それに今生の別れってわけでもないしね」 見送りにきた一人が寂しげに呟くと、御者をしている普通丸とクソ助がそう諌めます。 「とは言え、面倒くさい手続きが必要だし、天界の人は僕ら魔界の住民を怖がってるとこあるし、あっちで遊ぶの難しいよね」 「魔界の姫と天界の王が結婚したんだし魔界と天界がおんなじ国になっちゃえばいいのにねぇ」 「というか、サイハテの泉も無くして陸続きにすればいいのにね、そしたら守の役目も要らなくなるじゃん」 「チョロ松兄さんさんも泉の中でずっと一人でいたら寂しいだろうしね」 「一松兄さんと十四松兄さんが泉にある森に棲んでるらしいから一人ではないとおもうけど」 末弟は長男次男が仕事をちゃんと出来ているか心配していましたが、よく考えるとあの四男と五男こそ何の仕事をしているかわかりません。 五男は千切れた四男の翼を癒すため何年も泉の底で眠っていたというし、もしかすると無職なのでは?と不安になってきました。 「そういうトッティは向こうで仕事きまってるの?」 また別の友達が聞きました。 魔法コーヒー店のバイト仲間として知り合った子なので魔界の王子でも働くことを当然と思っています。 しかし末弟は実家に住まわせてもらうこと以外、完璧にノープランでした。 「兄さん達の仕事の補佐でもしようかなぁって」 「そっか!カラ松兄さんさんの秘書になるんだね!」 「別にカラ松兄さんだけのじゃ……」 「でも、おそ松兄さんさん仕事しないんでしょ?」 「う……そ、そんなことないと思うよ?」 あの馬鹿長男のサボり癖は魔界の方まで噂されているようです。 大半の者は魔族の血が濃い彼への嫌がらせで悪い評判を流しているのだろうと思っていますが、悲しいかな事実です。 向こうへ行ったら鎖で繋いででも長男に仕事をさせよう。 サボりがちの長男が追放などされて再び兄弟がバラバラになっては兄弟大好きな四男と五男が悲しむ、それに次男への負担が大きくなると末弟は思いました。 今まで一緒にいられなかった分を取り戻そうと誓うトド松なのでした。 【十四松の場合】 サイハテの泉は広大な森の中央あたりにポツンと存在します。 森の外では天界の王の執務室くらい高いところからしか見ることができません。 よって、今の長男と三男のいちゃつきも見ているものが居たとすれば次男くらいのものでしょう。 「おそ松兄さんがチョロ松兄さんとこに来るようになってすることないなぁ」 魔界の第五王子こと十四松は森で一番古い木の下で微睡みながら、聖澤庄之助に語りかけます。 以前は三男が一人では暇だろうからとちょくちょく泉に遊びに行き、一時期はずっと泉の底にいた五男ですが、長男が遊びに来るようになってからは邪魔してはいけないと思って中々近づけないでいます。 「一松兄さんは今日はお城の手伝いだったなぁ……ぼくも行けばよかったかな」 でも、今もあの場所は苦手だなと五男は思いました。 魔族の血が濃いからといって長男のおそ松や四男の一松をまるで最初からいないモノのように扱っていた天使たちも苦手です。 ただ自分は天使たちから慕われていたと解っていたので、彼らへの愚痴を零せるのは唯一チョロ松だけでした。 「おそ松兄さんは正式に王様になるんだし、一松兄さんの羽もぼくと混ざったから、もう心配する必要ないけどね」 そう言って黒と白の混ざった四枚の羽で体を包み込みます。 今日はお昼寝して過ごそう、今夜は末弟のトド松が何百年振りに帰ってくるから夜通し宴が行われるだろう、五男はそっと瞳を綴じました。 (――もう大丈夫、トド松も帰ってくるし、おそ松兄さんも一松兄さんもずっと一緒にいられる) これからは皆が天界の人達と仲良くなれるように頑張んなきゃ。 そう心に誓った十四松なのでした。 【カラ松と一松の場合】 「なにを真剣に見ているんだ?ブラスター」 長男が逃げ出した為、彼の分も仕事に追われている次男のカラ松は手伝いに来たというのにボーっと窓の外を観ている四男に問いかけました。 ちなみに地上にいた頃の一松がブラザー兼シスターだったのでブラスターと呼んでいます。 「……おそ松兄さんあんなとこに居た」 「あんな所……チョロ松のところか……」 自分達に仕事を押し付けて恋人といちゃついている長男に流石に怒りが湧いたのか、二人から見た人に恐怖を植え付ける紫のオーラと青のオーラが立ち上がります。 「十四松が近くにいる筈だから、おそ松兄さん連れ戻してもらう」 「ああ、そうしてくれ」 次男は愛しのトド松が魔界から帰ってくる予定時刻の三時間前には仕事を全て終わらせてシャワーを浴びて身嗜みを整えたいと思っています。 四男だって、下界に居た頃からトド松を実の弟だと解っていたのに打ち明けようとすると猫に変身するというブロック魔法を掛けられていたので、あの頃話したくても話せなかったことを末弟とゆっくり話したいです(今夜は次男に譲る気でいますが) 「十四松、十四松聞こえる?」 胡坐をかいた四男は両手の人差し指を側頭部に当てて念のようなものを飛ばします。 テレパシー能力あったら便利だよねーと五男に言われ、やってみたら出来たのでそれから活用しています(ちなみに他の兄弟とはできません) 「今どこ?……そう、じゃあさ、泉におそ松兄さんいるから捕まえて城まできてくんない?」 無事テレパシー成功したようです。 簡潔に要件を伝えると、アイアイサーと元気の良い声が頭に直接響いてきて思わず苦笑を零します。 「じゃあ頼んだよ」 そう言ってパッと頭から指を外しました。 そんな様子を興味深げに見ていた次男が呟きます。 「フッ……相変わらず素っ気ないなブラスター」 「……うるさいクソ松、黙れ」 四男は他人に対してもあまり話せる方でもないのですが、身内に対しても謝罪やお礼が気恥ずかしくて言えないところがあります、その指摘なのでしょう。 「おそ松を連れ戻してきたら、仕事はあいつに任せて十四松に茶でも淹れてもらおうか」 どうせお前のことだから十四松を茶会にも誘えないだろう?とからかいを含んで言われます。 四男は腹が立ちましたが、五男の淹れたお茶が飲めるチャンスなので反対はしません。 「そん時はお前も邪魔なんだけど?」 「頃合いを見たら仕事に戻るさ」 トド松を気兼ねなく迎え入れる為にな、と言って次男は読んでいる途中だった書類にサインをし始めました。 四男も机について仕事を再開させます。 手こずっていなければ十分もしないうちに五男が長男を連れて来る筈です。 そうしたら一緒に長男を椅子に縛り付けてしまおう。 折角、五男がくれた羽のお陰で天使になれたのです。 まだまだどうしようもない兄だとは思っていますが天界の王となる長男と次男にきちんと仕えてやろうと誓う一松なのでした。 【長男の場合】 三男は長男にこう教えてくれました。 満月の今夜、月が空のてっぺんまで昇ったら魔界から末弟を呼び寄せると、友達から馬車を借りると言っていたけれど境界を通せるのは末弟と荷物だけだと言いました。 「お前だって楽しみだろ?だから帰った帰った」 「えー?チョロちゃん冷たいーー」 「十四松も困ってんじゃん」 泉の上空で長男を羽交い絞めにしている五男ですが、彼がもっと三男と遊んでいたいと駄々を捏ねるのでどうしたもんかと悩んでいるようです。 「仕事全部終わらせて、末弟を迎える宴を開くんだろ?」 「……だってさ、お前は参加しないじゃんソレ」 「え?そうなの!?」 拗ねたような長男の言葉に五男も猫目になって驚きます。 三男は呆れたように、ただ少し笑って二人に言いました。 「僕はここから離れられないからね、まぁ魔界に居た頃もあの末弟の様子ちょくちょく見てたからそれくらい我慢しなきゃかなって思う」 「なにそれ?そんな話聞いてないんですけどー」 「父さんに口止めされてたから」 末弟が魔界に連れ去られスクスクと成長しているのを兄弟の中で唯一知っていたという三男に不満が漏れてしまうのは仕方がないでしょう。 ただ絶対的な力を持つ王の命令ならば聞くしかありません。 「ケッ……泉の守り神を引き受けた時もそうだけど、お前父さんの言うことなら何でも聞くんだな」 「……そうだよ、だって良い子にしてたらいつか僕の願いを叶えてくれると思ってたから」 「兄さんの願い?」 はてな?と首を傾げる五男へ、三男はにっこりと微笑みかけます。 「うん、生まれたときからずっとずっと願ってたこと」 そう言ってビシッと長男を指さします。 「ずーーっとずーーーっとソイツに触りたくて、触ってほしくてたまんなかったんだよね」 思わぬ告白に長男の顔は真っ赤に染まります。 流石、数十年前まで愛というものを知らなかった悪魔です。 してやったりという顔をした三男に五男も笑い返します。 五男にもずっと叶えたい願いがあったので三男の気持ちが一番理解できたのかもしれません。 「ほら、だからさっさと立派な王になって僕を解放してよ、一瞬お前と駆け落ちすんのもいいかと思ったけど、そっちの方が皆と一緒にいれるし」 「チョ……チョロ松お前……憶えてろよ!!」 そう言い捨てて、ピャーーっと城の方まで飛んでいく長男、五男も背中にひっ付けたままです。 「あはーおそ松兄さん耳まで真っ赤ーー」 「ああもう!うっさい!!」 飛びながら叫ぶ声は涙混じりでした。 天界の王と魔界の王の娘の間に生まれた六つ子の中で一番魔界の血を色濃く継いでいたのは長男です。 家族と幼馴染以外でそんな長男を受け入れてくれるものなど天界にはいませんでした。 第一王子だからと媚び諂うものはいても、心の奥に不信と嫌悪が透けて見えます。 だから、長男は愛を捨てました。 いえ、深く深く心の底へ沈めていました。 それを掬い上げてくれたのはチョロ松で、それを救い上げる過程で傷付いたのは彼の大切な弟たちでした。 (アイツらともう離れ離れにならないために、ちょっとは頑張んなきゃいけねえだろうな……) 次期天界の王としての職務を次男に押し付けるだけではなく自分でもできるようにならなければ長男として威張ることもできません。 でも急には無理だから、明日から真面目に頑張るから、今夜の宴では最後の勝手を許してもらおうと思う、おそ松なのでした。 【六つ子の場合】 「神父様かんぱーい!」 「その神父様って言うのはやめないか?トッティ」 「ええ?じゃあなんて呼べばいいの?」 「だから……昔みたいにカラ松と……」 「えー?どうしようかな」 と、次男の膝に抱えられながらグラスを掲げる末弟は言いました。 傍で繰り広げられる実の兄弟のいちゃいちゃシーンに正直爆発してほしい四男でしたが、自分も五男を膝枕しているので動くこともできません。 「つーかアイツ、おれのことは未だブラスターって呼ぶ癖に自分は下界の呼び名イヤなんじゃん」 「トド松のことはトッティって呼ぶしねぇ」 膝の上でくるりと回ってドーナツを食べだす五男に、酒のつまみがそんな甘くていいの?と思いながら月明かりに照らされキラキラしている頭を撫でてやります。 「今日は月が綺麗でよかったね一松兄さん」 再びくるりと回って夜空を見上げた五男は、きっと末弟が帰って来たのがこんな夜で良かったと言いたいのでしょう。 「うんそうだね、月は本当に綺麗……」 城のバルコニーで見るもなんかより、外へ出てこうして見上げる方がいっそう綺麗に映ります。 ええ、そうです。 ここは外なのです。 更に言うなら森の真ん中にある泉のほとりだったりします。 「まったく、おそ松兄さんは……折角の宴なのに主役もその兄弟もいないんじゃ向こうも困ってんじゃない?」 「大丈夫って、まやかしの魔法かけてきたから」 泉に足だけ浸けた三男がジト目で長男を睨みますが、睨まれた長男は平気な顔してそんな風に言います。 高等天使たちに効くような魔法を使えるのにどうして仕事はできないんだろうと三男は思いました。 「まぁみんなが抜け出してきてくれたのは嬉しいよ」 「お?今日はやけに素直だね」 そういえば昼間から機嫌は良かったなと思い出して、少し照れくさくなる長男です。 「そりゃ可愛い末っ子が帰ってくる日だもん、僕だって浮かれたりするよ」 「え?今ボクを可愛いって言った?可愛いって言った?」 目敏く(耳敏く?)聞いていたらしい末弟が次男の腕から身を乗り出して嬉しそうに笑ってきます。 そんな末弟を後頭部にキスすることで諌めて、次男は「可愛いからもう少し大人しくしていろ、な?」と囁きました。 「ヒュー流石百回も人間として生きてきただけあってスマートにこなすよね」 「お前は六百年も長生きしてきたくせに成長が見られないな」 長男と次男が睨み合う中、末弟は照れたように苦笑して、言われたように大人しく次男の胸の中に納まりました。 その時、顔を上げて四人の様子を観察していた五男と目が合います。 (よかったね、トド松) (うん、十四松兄さんも) テレパシーは使えなくても目を見ればお互いの考えていることなんて解ります。 五男は心から末弟の帰還を祝福して、次男との仲睦まじい姿を喜んでくれているのです。 (十四松兄さんのことも、早くお祝いできたらいいのにな) なんて、思いながら四男の方を見ると、優しい笑顔で五男のことを見守っていました。 末弟もきっとみんなで一松と十四松のことを祝福できる日も近いのだと思い、笑顔を零しました。 ――その頃、城では 「ああ、見てごらんウチの息子たちがとても楽しそうにしているよ」 「ホントね、あなた」 唯一おそ松の魔法にかからなかった王と王妃が窓辺に立って微笑み合います。 「あの子らが二度と離れ離れにならぬよう、我ら天界が率先して魔界や地上に歩み寄る必要があるのかもしれないな」 「ええ、王座をあの子たちに譲る前にそう出来たらいいわ」 全ては皆の幸せの為に 泉のほとりで仲睦まじく過ごす様子を見て心を一つにする両親なのでした。 end お待たせしました〜松でパロるの初めてなのですが色々好みを詰め込めて楽しかったです 紫音さんありがとうございました! 魔界サイドに人が足りないのでアニオリキャラ出現させてみました…全員出せなかったのが心残り…… |